教授
佐藤 長門
サトウ ナガト
- 所属
- 文学部 史学科
- 研究分野
- 日本古代史、古代王権・国家の権力構造論
-
研究・教育活動
学位
博士(歴史学) (2008年7月 國學院大學 文乙第237号)
研究テーマ
論文
「禅林寺宗叡の入唐とその後」(2024/09/02)
「禅林寺宗叡の密教修学」(2024/02/29)
著書
『翻刻・影印 天平諸国正税帳』(2024/11/01)
『古代東アジアの仏教交流』(2018/06/12)
教員からのメッセージ
ゼミについて
3・4年生を対象とする史学展開演習・史学応用演習では、いわゆる六国史の最後にあたる『日本三代実録』を取り上げ、学生とともに輪読をおこなっています。『日本三代実録』は清和天皇から光孝天皇までの時代の正史で、幼帝の出現や摂政・関白制の成立など、日本古代の歴史が大きく変わる転換点に位置する時代を対象としています。政治の仕方も8世紀までとは異なり、先例重視の儀式化されたものに変わっていきます。よって授業では、『西宮記』をはじめとする儀式書を参照して、この時期の政治・社会を解明していくつもりです。またこのゼミでは、卒業論文作成の一環として春と夏に一回ずつ合宿を開いており、ゼミ生はそこで自分の卒論題目に即した発表をおこなっています。ちなみに2013年度は、春は湯河原、夏は熱海でおこないました。そのほか、毎年秋には3年生の希望者を対象に、飛鳥・奈良・京都周辺の巡見旅行も企画しています。正倉院展や京都御所、奈良文化財研究所の見学など盛り沢山ですので、ぜひ参加してください。
研究について
学部生・大学院生のころから一貫して、日本古代の権力構造の解明に力を尽くしてきました。従来は令制以前や奈良時代がメインでしたが、最近では平安時代にもシフトして研究しています。また大学院の授業などをきっかけとして、日本から唐に渡った渡海僧についてもいくつか論文を公表しています。
受験生や学生に一言
高校までの「与えられた歴史」とは異なり、大学で学ぶ歴史学はみずから「創り出す歴史」です。いままでは教科書の内容をただ丸暗記すれば良かったかもしれませんが、これからは教科書的な通説を疑い、自分だけのオリジナルな見解を提示しなければなりません。ただし、その新説は単なる思いつきや空想であってはならず、必ず客観的・合理的な根拠が求められます。文献史学の場合、その多くは文献史料になりますので、入学後は史料講読に力を入れてください。