令和7(2025)年11月6日、渋谷区立本町図書館にて、渋谷区図書館連携事業「読書会 図書館で源氏物語を読む」が開催されました。
渋谷区図書館連携事業とは、令和4(2022)年3月に地域住民から惜しまれつつ閉館した渋谷区立渋谷図書館が、令和10年度に新図書館として渋谷区立広尾中学敷地内に新設されることを受けて、本学と渋谷区図書館とが連携し、新図書館が地域コミュニティの「知」の核となるよう協働することを目的に、本年度から始まった事業です。
同事業の一環として行われる本読書会は年3回の開催を予定しており、竹内正彦・文学部教授が担当します。第2回目となる今回は「源氏物語の現代語訳を読む」と題して、午前10時より同館利用者含む20人を超える方々が参加しました。
竹内教授は、まず与謝野晶子や谷崎潤一郎などによる『源氏物語』の現代語訳を取り上げ、各作者の特徴について解説しました。文法に沿って内容を確認した後に、「桐壺」巻の冒頭部分を参加者全員で音読しました。原文を紐解き、キーワードを抜粋して各作者の表現を対比し、それぞれの特徴を考察していきました。その後、「夕顔」巻の「六条の女」も同様に、各作者の表現の比較を行いました。
竹内教授は、「それぞれの個性を踏まえて、現代語訳と原文を読んでいただけるとうれしい」と締めくくりました。
次回は令和8(2026)年3月5日に開催予定。参加者たちは次回までに『源氏物語』を読み進めようと、それぞれ関連する図書を借りて帰路につきました。

