考え方や生活の変化を「伝承文学」で知る

2018年6月15日更新

【日本文学科】伝承文学専攻4年(インタビュー当時) 黒宮 貴巳さん

  母親や友人が話す怖い話や不思議な話が好きで、小さい頃から口伝えの物語に興味がありました。それを学問として学べ、専門の教員もいることを知り、「学ぶならここだ!」と國學院大學を受験しました。伝承文学専攻に進むと決めていましたが、必修で日本文学や日本語学も学べて知識を広げられました。はじめは「やらなきゃいけないの?」という思いが強かったのですが、実際に受けてみると方言の授業は面白かったです。「四つ仮名」「声門閉鎖音」などは他大学の文学部では学べません。この授業で「昔の母はパパだった」ということも知りました。

  文学研究の過程は、当たり前すぎて気づかないことを教えてくれます。2年次の演習で昔話を学びましたが、口伝えには地域ごと特色があり、微妙に内容も変化していることを知り興味が深まりました。

  今は平成初頭に流行した「人面犬」の話を研究しています。さすがにフィールドワークはできませんので、当時の若者向け雑誌の投稿などを集めて比較していますが、時代を遡って調べると、考え方や生活の変化を知ることもできます。

  「幸せの手紙」とか「不幸の手紙」といったものにも興味があります。昔は葉書でしたが、今はSNSなどのチェーンメールに変化しています。家族やサークルの友人との会話で、面白かったものはノートに書きためています。それも文学の種かもしれないですね(笑)。

日本文学科を漢字一文字で表すと「興」

 自分が学びたかった伝承文学の領域だけでなく、文学や語学、他学科の授業も履修することができ、幅広い学問分野に興味を持てます。

このページに対するお問い合せ先: 文学部資料室

MENU