法学部×地方公務員

2019年12月27日更新

~豊かな学びが、気持ちを前向きに~

渋谷区役所 勤務 小野愛実さん

(法学部 法律学科 法律専攻 2016年卒)

公務員志望の皆さんは今どのようなビジョンを描き、その目標に向かって取り組んでいますか? 早くから自分が理想とする地方公務員の姿をイメージし、それを実現したのが法律専攻・卒業生の小野愛実さんです。夢を叶える上では、高いモチベーションを持って法律が学べる環境と、目標突破への強い思いが大きかったと、小野さんは振り返ります。

人々と関係性を築く、地方公務員という仕事

――小野さんは、どのような経緯で地方公務員をめざしたのでしょうか?

 

大学1年次に参加した学内の「公務員ガイダンス講座・説明会」がきっかけです。ここでは現役の国家公務員・地方公務員の方から、仕事内容やそのやりがいなど、広範にわたる話を聞くことができました。どの話も臨場感にあふれ、国と地方、それぞれに興味深く、現場の具体的なイメージが膨らんでいきました。最初の頃は漠然と、国家公務員を視野に入れていました。例えば、専門性の高い裁判所事務官などにもあこがれました。しかし当時、接客のアルバイトを通じて幅広い人々と対面でコミュニケーションをとる仕事に充実感を覚えていた私は、国家公務員よりも、地方公務員の方が自分に合っているのではないか。そう考えるようになったのです。そして2年次には、地方公務員を明確な目標に定めました。さらに3年次に東京都23区の「合同説明会」へ参加した際、渋谷区の現役職員として登壇した國學院大學の先輩の颯爽とした姿を見て、渋谷区への思いを特に強くしました。

 

 

――すると昨年まで担当した渋谷区役所 子ども家庭部保育課入園相談係での業務などは、ご自身もかなりの熱量を持って取り組まれたのでは?

 

入職後初めての配属先として希望したのが、子ども家庭部保育課入園相談係でした。ここで3年間、窓口や電話での保育園等への入園相談の対応から、審査・内定までの一連の業務を担当しました。印象深いエピソードを一つ上げると、最初の個別相談に始まり、最後に内定するまでのすべてを私が受け持ったお父様が後日、感謝の気持ちを伝えるために窓口を訪ねてくださったことがありました。この時は一担当者に過ぎない私へのお心遣いが嬉しく、学生時代から自分が思い描いてきた、人々と関係性を築く地方公務員の醍醐味を確かに感じた瞬間でした。仕事ではもちろん大変なこともあります。それでも私は、こうして区民の方々に寄り添う姿勢を常に大切にしたいと思っています。さまざまな区民の皆さまとお会いできるこの仕事は、まさしく自分にとっての天職かもしれませんね。

4年間学んでいける。その確信が原動力に

――小野さんの原点ともいえる國學院大學の法律専攻で、印象に残る授業について教えてください。

 

大学に入学する前は「法学部」に対して、先生の難解な講義を受け身で聞くといった授業を想像していました。そんな堅苦しいイメージを入学後すぐに払拭してくれたのが、アクティブ・ラーニング形式で学ぶ中川孝博先生の「裁判法」(1年次)です。授業では、学生が主体となってグループディスカッションや模擬裁判を行い、「刑事訴訟法」について学びました。活気にあふれる中川先生の授業と出会ったことで私は法律を学ぶのが楽しくなり、これであれば4年間、高いモチベーションを持続して法律を学べると確信しました。余談ですが、学生時代は勉強に集中するために、ほとんどの授業を一番前の席で受講していました。あるロックバンドファンの私は偶然にもその日、バンドのTシャツを着て最前列に座り授業を受けていました。これが甘利航司先生(刑法)に強い印象を与えたらしく、先生から指名される際は必ず、「はい、○○○Tシャツの小野さん!」と軽快に呼ばれていたのも、今ではいい思い出です(笑)。もちろん、わかりやすい例文を出しながらおもしろく授業を進めてくださる甘利先生の授業も、とてもよかったですよ。

 

――2年次後期からは、公務員志望者に人気が高い高橋信行先生(行政法)のゼミに入りますね。めざす方向性を考えて高橋ゼミを選んだのですか?

 

実は、高橋信行先生のゼミが公務員対策に強いというのはまったく知らずに入りました。事前見学で、活気あるゼミの雰囲気に好印象を持ったことに加えて、公務員対策には必須の「行政法」が学べることから高橋ゼミを選びました。結果的には、すべての学生が主体的に学びを深めていく高橋ゼミの学びは、またとないトレーニングになったと思います。

思考のトレーニングとなった高橋ゼミ

――高橋ゼミではどのように学んだのですか?

 

高橋ゼミではグループごとに判例を分担し、その研究発表をメインに行いました。おもしろそうな判例はまっさきに取り合いになりましたね。特徴といえるのが、「発表をする側」「聞く側」双方に入念な準備が欠かせないことです。「聞く側」は、発表をするグループのレジュメを事前に読み込んだ上で質問事項をまとめ、先生に提出します。「発表をする側」には発表時まで質問内容は知らされず、想定される質問を常に念頭に入れながら準備を進めなければなりません。一方で「聞く側」にも、発表後の質問でその理由も先生から問われるため、筋の通ったロジックを固めておく必要があります。ここで適当やなんとなくは一切通じません。「発表をする側」も「聞く側」も頭をフル回転して考え、自分なりの答えを持って臨むことが求められます。この高橋ゼミで、考える力を根底から鍛えられましたね。

 

――高橋先生の研究室へもよく訪ねましたか?

 

発表前の流れを確認したい時や、メンバーの考えが煮詰まった時などには、高橋先生のもとへ相談をしに足を運びました。先生のアドバイスからは、「こんな視点もあったのか」と示唆を受けることが多く、一つの判決に対して原告・被告それぞれの立場で考える視点の大切を幾度となく教えていただきました。

 

――公務員をめざす後輩へのアドバイスをお願いします。

 

公務員模試で望ましい結果が出ず、気持ちが沈んだ時期もありました。しかし私は、これを壁とは思いませんでした。それは、私自身がいつも前向きに勉強をしようと考えていたこと、努力したぶんだけ自信につながったのが大きかったと思います。そして何よりも、公務員になりたいという強い思いが原動力になり、最後まで乗り切ることができました。さらに公務員になった後には、活躍の可能性が無限大にあります。公務員志望の皆さんも、なりたい自分を思い描きながら、自らの手で道を切り拓いてください!

プロフィール

渋谷区役所 区民部地域振興課 統計調査係勤務/法学部 法律学科 法律専攻2016年卒/プライベートではギターやドラム、ピアノを演奏し、現在は職場の同僚とともにJ-POP演奏を中心としたバンドを組む。パートはドラムを担当。〔写真は、2年次の短期留学でフランスに滞在していた際に訪れたフランスの世界遺産「モン・サン・ミッシェル」での記念の一枚〕

MENU