高内 寿夫

教授

高内 寿夫

タカウチ ヒサオ

所属
法学部 法律学科
研究分野
刑事訴訟法、少年法
  • 研究・教育活動

    学位

    法学博士 (1990年3月 國學院大學 乙法第2号)

    研究テーマ

    論文

    2021年改正少年法の検討(2022/03/10)

    「被疑者取調べの適法性について」(2015/03/10)

    著書

    『人権の精神―私たちが理解すべきただひとつのこと―』(2021/07/20)

    『刑事法学と刑事弁護の協働と展望ー大出良知・高田昭正・川崎英明・白取祐司先生古稀祝賀論文集ー』(2020/12/10)

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教員からのメッセージ

 旅に出て、はじめて行った街の高台に登って街を眺めるのは気持ちがよいものです。歩いてきた道はあそこだとか、あの建物は何だろうかとか、あの森に行ってみようとか、いろいろ興味が湧いてきます。海などが見えればさらに得をした気分になれます。この点は刑事訴訟法の学習も同様です。刑事手続および証拠法の全体を見渡すことができれば、細かな条文の意味も理解でき、問題点の理解も進んで刑事手続が興味深く感じられるでしょう。私の担当する刑事訴訟法の講義では、とくに刑事手続全体を俯瞰する力の涵養を重視したいと思っています。
 ところで、2009年5月から裁判員制度が始まります。あなたは弁護人であり、3名の裁判官と素人である6名の裁判員との前で最終弁論をしていると想像してください。裁判員裁判の法廷に立つためには、事件を洞察する力、弁論技術、臨機応変な対応力、パフォーマンス、様々なことが要求されるでしょう。実際に法廷に立たなければ学ぶことができない能力も多いことと思います。しかし、何にも増して重要なことは公判審理に対する周到な準備を行なうことです。どれだけ事件に対する資料を収集し、それに対して徹底した分析を加えたかによって、公判廷の攻防の大半は決するといっても過言ではありません。この際、的確な準備を行なうためには、当該事件において何が問題となり、弁護人は何を主張しなければならないかという点について理解している必要があります。刑事法演習Ⅱの授業では、具体的な事例の中から問題を的確に捉え、できる限り適切な答えを追究していく姿勢を養っていこうと思います。

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