教授
中泉 真樹
ナカイズミ マキ
- 所属
- 経済学部 経済学科
- 研究分野
- 応用ミクロ経済学、産業組織論、公共経済学、医療経済学
-
研究・教育活動
学位
経済学士
研究テーマ
論文
「モラルハザードと社会保険」(2007/02/01)
「保険の経済理論からみた「混合診療」」(2005/09/01)
著書
アクティヴ・ラーニングで学ぶ日本の経済(2021/04/01)
ブランシャール マクロ経済学(上・下) 第2版 (2020/04/16)
教員からのメッセージ
健康と医療の経済学-命の選択に関わる学問です!
『世界の中心で愛を叫ぶ』
片山恭一原作の小説です。映画化され、テレビドラマにもなりました。お話は10代のピュアな恋愛物語といったところだけど、ここでとりあげたいのは、命の選択の問題。主人公のサクは重い白血病になってしまった恋人のアキを病院から連れ出すという究極の選択をします。もし、そのまま病院にいればもう少し生きたかもしれないし、その間にもっと効き目のある薬が開発されたかもしれない。それらの可能性をすべて犠牲にするのです。もちろん、このお話はフィクション。病気や怪我との闘いの現場では、切実な命の選択の問題が絶えず起こっていると考えるべきです。
「命は地球よりも重い!」
昔、あるハイジャック事件の折に、首相であった福田赳夫という人が言った言葉です。これには象徴的な意味もあるけれど、意地悪く解釈すれば次のようになります。「この世の中のためにぜひ必要な人が病気になった。さあ大変。地球上の優秀な医師や医療機器などを全部集めてこの人の命を救おう!」でも、そんなことをしたら、他にもいるかけがいのない人の命はどうなるのでしょうか? ここにも命の選択の問題が登場します。
経済学は選択の学問
経済学はお金(儲け)に関する学問だと思っていませんか? それは少し勘違い。経済学は人間の選択、そして社会の選択に関わる学問です。何かを選択することは何かを犠牲にすることです。この事実の究明こそ経済学の中心的な課題であり、健康や医療をめぐる問題もその大事なテーマのひとつなのです。