准教授

尾崎 麻弥子

オザキ マヤコ

所属
経済学部 経済学科
研究分野
西洋経済史
  • 研究・教育活動

    学位

    修士(経済学)

    研究テーマ

    論文

    第8章 近世・近代のジュネーヴの経済―商業都市から手工業都市へ(2018/06/30)

    「19世紀におけるスイス-フランス国境地域のナショナル・アイデンティティと経済的実態」(2014/05/12)

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教員からのメッセージ

西洋経済史を学ぶ~日常生活からEUまで

現代のグローバル化・高度情報化社会において、わたしたちは世界の情報・製品を容易に手に取ることができます。大きなスーパーマーケットやデパートには世界の食材がならび、外食産業においてもかなり現地のものと近い味のものを味わうことができます。テレビやインターネットを通して海外の風景や習慣について詳しく知ることができます。そうしたなかで、現在の私たちの生活、とりわけ「衣(洋服)」や「住(家や家具)」において、日本古来の生活様式と並んで、西洋の生活様式の影響は非常に大きいのではないでしょうか(「食」はエスニックフードを含めさらに多様化していますが、やはり洋食文化の影響は無視できないと考えます)。
 経済史は人間の経済活動を研究する学問ですが、その根底には「人々の日常生活」があります。日常生活の中に、生産活動(農業・工業など)・流通活動(商業)・消費活動があります。すなわち、西洋経済史はまず、「わたしたちの現在の生活にもかかわっている、西洋の人々の日常生活はどのように発達したか」を研究する学問です。個人に関するミクロ的な視点を、個人の集団である地域や国家にむけることによって、「農業生産の拡大はなぜおこったか」「都市はどのように発展したか」「国民市場はいつできたのか」などといったテーマへとつながっていきます。しかし、それらは決して我々と無関係なものではありません。
 EUの拡大、深化とともに、ヨーロッパにおいては地域的な枠組みが見直され、重要視されつつあります。西洋経済史を学ぶ際に、個人の日常生活→地域→国家→超国家(EU、世界)というさまざまな分析視角をもつことによって、現在の世界経済をみる新たな視点を身につけるとともに、自らの日常生活を見直す好機となってくれれば幸いに思います。

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