歴史を疑い、
データから本質を読み取る力。

2019年5月30日更新

東日本旅客鉄道株式会社 勤務[取材時]

子どもの頃から古代史に興味があり、高校時代の休み時間は社会科準備室に入り浸って日本史の先生と歴史の話をしていました。「そんなに好きなら、専門的に学べる大学に行ったらどうか」とその先生が勧めてくださったのが、國學院大學の史学科です。「1年次から演習形式で深く歴史を学べる」「古代史の第一人者といえる先生がいる」と聞き、私は胸が躍りました。入学して驚いたのは、高校までの歴史と学び方が全く異なっていたことです。既定の史実を覚えることが歴史学ではない。『日本書紀』や『続日本紀』の一文を取り上げ「ここに書かれていることは本当に起こったのだろうか?」と、複数の史料を比較しながら検証するのが大学の実証史学です。歴史を疑う。それが大学で得た最大の学びだったと思います。現在私は、横浜線や京浜東北・根岸線の運転士として乗務に当たっています。史学を学んでも実社会では役に立たないと言う人がいますが、私はそうは思いません。例えば、鉄道の歴史は安全対策の歴史です。先人が積み重ねてきたものに倣うだけでなく、今の時代や自分たちの担当地区に当てはめて検討する力、また、計器類の前に立ち「何か普段と違うな」と読み取る感覚は、お客さまを安全に目的地にお連れするという責任を果たす上で、今の仕事でも大きな助けになっています。

 

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