紺井 博則

教授

紺井 博則

コンイ ヒロノリ

所属
経済学部 経済学科
研究分野
金融論、国際金融論
  • 研究・教育活動

    学位

    経済学修士

    研究テーマ

    論文

    「変動為替相場制の40年」(2014/03/31)

    「現代資本主義と過剰貨幣資本」(2014/03/31)

    著書

    「複合危機ーゆれるグローバル経済ー」(2017/12/25)

    『現代国際金融論(第4版)』第18章「金融グローバル化と国際通貨体制」(2012/10/20)

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教員からのメッセージ

金融危機と実体経済の不況との厄介な絡み合い

 97年~98年のアジア通貨・金融危機からほぼ十年経過して、08 年のリーマン・ショックを発端とする米国発金融危機が世界金融危機へと拡大しました。その記憶が消えないうちにさらに09年のギリシャ財政危機を契機とする欧州債務危機が顕在化して、こちらはその収束を語るには相応しくない時点にあります。
 戦後に限って見ても金融危機は繰り返され、確かにもの珍しい現象ではなくなっているのかも知れません。しかし、金融危機の震源地こそ違え、危機が瞬時の内に伝搬し、文字通りグローバルな危機に展開して行く様は前世紀末以来の特徴と言えるでしょう。確かに金融危機そのもの原因には金融の自由化・証券化の行き過ぎにあり、金融のグローバル化・資本の国際的移動の自由化がその危機の電動ベルトの役割を果たしていると言えます。
 しかし、もっとも厄介な点は、金融危機が金融危機として収束できずに、必ず実体経済を道連れにするところにあります。東日本大震災は日本が震源地でしたが、リーマン・ショックの震源地はそうではなかったのに、この危機の余震は日本企業への就職内定者の取り消しという想定外の事態をもたらしました。「金融危機なんて自分たちに関係ない」と高をくくっていても、金融危機はそのリアクションとして必ず実体経済を停滞させ、深刻な不況に巻き込むことになるという事実がまた示されました。
 金融危機と実体経済の停滞・不況との「負の連鎖」を断ち切り、金融危機を再現させないためには、危機の原因を正確につかまえ、そして遅ればせながらも各国・地域で議論が始まっている金融規制について取り組む必要があります。もちろんその規制は「グローバルな規制」へと進まざるをえないでしょう。金融や国際金融の目下の焦点のひとつです。

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