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國學院大學
人間開発学部

季刊 のびのび子育てエッセイ

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2016年12月9日更新


心の成長を図る受験を ~ 親子対話のグッド・チャンス ~

 受験生の間で、ナマケモノというアマゾン奥地に住む動物の絵馬が流行っているそうです。ナマケモノは、ほとんど木の上で寝ているが落ちることがない。受験生に人気の太宰府天満宮の宮司の話によると、ここが受験生にウケているとのことです。
 
受験について思うことは、受験生のための心のカウンセリングという発想が、なぜ日本にはないのだろうかということです。子どもたちは、現実に厳しい受験戦争に追いやられています。せめて受験が、子どもの心を伸ばすものであって欲しいと願います。

1.「健康管理も、実力の内」
 今日の子どもに求められている「生きる力」の一つに、健康への自己管理能力があります。その年に流行したインフルエンザのため大学受験に失敗した生徒に、担任教師は敢えて、厳しい言葉を投げ掛けました。「風邪をひくのも、実力のうちだぞ」
 この言葉は、彼の人生訓となっているそうです。たしかに、うがい、手洗いの励行等は自立した人間の生き方の基本です。

2.「感謝の気持ちで受験」
 受験は子どもたちにとって、人生の試練です。受験は、大人の仲間入りするために越えなければならない、現代版「通過儀礼」でもあります。しかし、その一方で忘れがちなのは、自分を支えてくれている人々への「感謝の気持ち」です。
 たとえば「お守り」は、周辺の人々から愛されていることの証(あかし)でもあります。試験当日は、受験できることのへの感謝の気持ちを込めて、玄関先で「行ってきます」「がんばってきます」と大声で叫んで、出発して欲しいものです。
試験中にアガってしまい「危ない」と思ったら、お守りを握りしめ家族の顔を思い浮かべると、結構落ち着くそうです。

3.「プラス志向の生き方」を学ぶ
 人生はプラス志向で生きることが大切です。受験を通して、このことを知ってもらいたいものです。おみくじで末吉を連続して引いた受験生が、こんなことはめったにない幸運、と気持ちを切り替えたという話を聞いたことがあります。「床に落ちた」も、「床に大当たり」といった気持ちの切り替えが大切です。「絶対だいじょうぶ」と、寝る前に20回言うようにすると、不思議と自信が湧いてくるそうです。

 人生は負け方が大切です。受験以上に、社会はもっと厳しいのです。実力とは、マイナスもプラス志向で発想の転換をすることができる力だとも言えるでしょう。

 子どもたちは、弱気の時こそ、素直に親の言うことを聞いてくれます。親を求めているのです。受験は、親子対話のチャンスでもあります。大いに語り合ってください。

 *今回は、秋冬合併号と致します。次号は新春号です。

2016年12月9日
通巻第44号
 
人間開発学部長
新富康央


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